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池上彰さん分析
池上彰さんが人気である。

NHKの子供ニュースあたりから人気が出たようだ。

最近は仕事の中でも「池上彰さんのように分かりやすく」というオーダーが来る。

これは分析しなくてはいけないと、番組を録画する。

番組のテーマは「日銀のゼロ金利政策」「ノーベル平和賞」「中国」。 

その番組から、わかりやすさのエッセンスを抽出してみる。


①話題の背景となる構造や歴史をマニアックに詳しく説明する

聞き手の頭の中に具体的なイメージができるような詳細情報を提供する。

金融政策であれば、公定歩合による管理は1994年で終わり、自由金利になったことにも触れる。

ノーベル平和賞であれば、平和賞を設けるきっかけとされているノーベル氏の恋物語に触れる。

中国の一人っ子政策であれば、いつから法律になったのか、双子は許されるのかなど、些末だが単純に疑問と思われることに言及する。

米国、ロシア、中国の潜水艦が追いかけっこが日常的に行われている「軍事の常識」を背景に中国の軍備増強について語る。


②専門用語の解説を端折らない

理解の筋道に必要な専門用語は変に端折らずに、逃げずに解説する。

銀行間でお金を融通する「コール市場」は、お金貸してくださいと呼びかけるから「コール」市場とか。

「TOPIX連動型上場投資信託」を日銀が買うのは、特定の企業をえこひいきするわけにいかないので、市場全体を買っているようなものとか。

さらに「REIT」なんかもきちんと説明する。


③「驚き」を伴うはっきりしたメッセージを出す。

日銀の景気対策では「これまでにない覚悟ある金融政策」。

歴史的な流れの中で、インフレを容認し、リスクある投資信託の購入にも踏み切ったということへの驚きを論じる。

ノーベル平和賞では、「小国ノルウェーの政治的意見表明」。

平和賞だけが他の分野と違い、ノルウェーの5名の委員で決められる。

人権、平和、環境などへの政治的メッセージの発露の場であり、客観的基準による「賞」とは全く性格が異なるものだという驚き。

中国のテーマでは、経済や軍事の脅威だけ見るのではなく、「弱みも勘案して恐れることなく向き合うこと」。

毛沢東の大躍進政策の失敗、一人っ子政策の歪みからくる急速な高齢化が待っているという驚き。


この三つ目が、他の人と池上さんを分けている最も重要なポイントである。

庶民の目線とは、専門家では常識範囲のことでも、庶民にとっては何かしらの驚きを持つこと、すなわちそこに情報価値があることの見極めの力のことである。

込み入ったことを単純にうわべをさらっとなぞれば分かりやくなるわけでは決してない。

分かりやすく伝えると言うことは、聞き手の目線を想像し、思考の過程を追いかけるクリエイティブで根気強い作業である。

聞き手と同じ頭で驚きを感じることができるか。

僕らは自分以外の頭で考えなくてはいけないのだ。
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