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行動分析学
『行動分析学入門』(杉山尚子、集英社新書)を読む。

行動心理学なるものをかじるには何から始めたらよいかグーグル先生に聞いたら、まずこれを読めと出たので購入。

以下備忘録メモ。

行動分析学(behavior analysis)で扱わないいくつかの考え方があり、その中に「心的説明」と「概念的説明」がある。

前者は、「心が優しいから席を譲る」「消極的な性格だから発言しない」という心身二原論に立った、外から見えない要因に行動の原因を帰結すること。

後者は、「人間は闘争本能があるから戦争が起きる」「自己実現欲求があるから自立した行動が生まれる」などの、説明の要因に特殊な概念(闘争本能、自己実現欲求)を用いるもの。

行動分析学はそうではなく、「行動随伴性」という、何かの行動をしたときに状況がどのように変わるかどうか「のみ」に着目する。

この「○○のみ」で説明しきれるかどうかが理論の美しさであることは、小生も同意する。

「節約の原理」と解説されているが、できるだけ少数の概念で多くのことを説明できるようになること、それがよりよい論理である。

目が悪いから眼鏡をかけるのではない。

よく見えるようになる、それにより効率的に仕事ができる、そのような状況変化が期待できるから眼鏡をかけるという行動がなされる。

営業会議でやり玉にあげられないという状況をつくるために、予算達成に向けた行動がなされる。

「好子」「兼子」「強化」「弱化」という絞り込まれた少数の限られた概念で説明する。

好ましいものを強化し、好ましくないものを避ける。

当たり前のことだが、シンプルに考えると思考の偏りと漏れが確認できる。

「好子」は一般的な言葉ではない。

「好ましいもの」という意味で、行動の原因になるものとされている。

マーケティングで言えば「顧客価値」に当たる。

結局は「好子」がなんであるかを発見したり創造したりしないといけない。

伊達眼鏡、スポーツ眼鏡、ヤンキー眼鏡、それぞれ価値は違う。

これに深入りすると行動分析学から離れていく。

行動分析学のマーケティングへの応用は、人間の生物的な特徴を踏まえて、より良いモノやサービスを開発する視点だろう。

問い合わせに素早くフィードバックして関心を高めること、などなど。

まだ消化できていない。

第5章「言語活動」を良く読んでみよう。
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ノアの箱船
護送船団方式という言葉が死語になってどれほど経つでしょう。

そんな悠々とした航海が許された時代があったことさえ、今のビジネスでは忘れ去られています。

もはや穏やかな海を宝を乗せた船が静かな波を立ててやってくる初夢は見ることができません。

でも、そんな宝の船がアジアの西南に向かっているという噂があります。

いやいや、実は手のひらに収まる携帯端末の中に潜んでいるという説もあります。

そのまばゆい船を追いかけて慌ててこぎ出す船はたくさんあります。

今日のニューイヤー駅伝のようにかなりのダンゴレースになっています。

一方で、周りから見向きもされない山を目指す人もいます。

だれにも注目されず、人知れず集めた仲間とともに、確信を持って目指す頂きに歩を進めます。

そんなノアの箱船が意外と生き残るかも知れません。

多数が群がる目の前の宝船を追いかけるのは止めて、粛々と自分の定めた山を目指す。

こういう心持ちで2011年に挑もうと思っています。
池上彰さん分析
池上彰さんが人気である。

NHKの子供ニュースあたりから人気が出たようだ。

最近は仕事の中でも「池上彰さんのように分かりやすく」というオーダーが来る。

これは分析しなくてはいけないと、番組を録画する。

番組のテーマは「日銀のゼロ金利政策」「ノーベル平和賞」「中国」。 

その番組から、わかりやすさのエッセンスを抽出してみる。


①話題の背景となる構造や歴史をマニアックに詳しく説明する

聞き手の頭の中に具体的なイメージができるような詳細情報を提供する。

金融政策であれば、公定歩合による管理は1994年で終わり、自由金利になったことにも触れる。

ノーベル平和賞であれば、平和賞を設けるきっかけとされているノーベル氏の恋物語に触れる。

中国の一人っ子政策であれば、いつから法律になったのか、双子は許されるのかなど、些末だが単純に疑問と思われることに言及する。

米国、ロシア、中国の潜水艦が追いかけっこが日常的に行われている「軍事の常識」を背景に中国の軍備増強について語る。


②専門用語の解説を端折らない

理解の筋道に必要な専門用語は変に端折らずに、逃げずに解説する。

銀行間でお金を融通する「コール市場」は、お金貸してくださいと呼びかけるから「コール」市場とか。

「TOPIX連動型上場投資信託」を日銀が買うのは、特定の企業をえこひいきするわけにいかないので、市場全体を買っているようなものとか。

さらに「REIT」なんかもきちんと説明する。


③「驚き」を伴うはっきりしたメッセージを出す。

日銀の景気対策では「これまでにない覚悟ある金融政策」。

歴史的な流れの中で、インフレを容認し、リスクある投資信託の購入にも踏み切ったということへの驚きを論じる。

ノーベル平和賞では、「小国ノルウェーの政治的意見表明」。

平和賞だけが他の分野と違い、ノルウェーの5名の委員で決められる。

人権、平和、環境などへの政治的メッセージの発露の場であり、客観的基準による「賞」とは全く性格が異なるものだという驚き。

中国のテーマでは、経済や軍事の脅威だけ見るのではなく、「弱みも勘案して恐れることなく向き合うこと」。

毛沢東の大躍進政策の失敗、一人っ子政策の歪みからくる急速な高齢化が待っているという驚き。


この三つ目が、他の人と池上さんを分けている最も重要なポイントである。

庶民の目線とは、専門家では常識範囲のことでも、庶民にとっては何かしらの驚きを持つこと、すなわちそこに情報価値があることの見極めの力のことである。

込み入ったことを単純にうわべをさらっとなぞれば分かりやくなるわけでは決してない。

分かりやすく伝えると言うことは、聞き手の目線を想像し、思考の過程を追いかけるクリエイティブで根気強い作業である。

聞き手と同じ頭で驚きを感じることができるか。

僕らは自分以外の頭で考えなくてはいけないのだ。
分数計算
久しぶりに分数の計算をする。

約分したり通分したり、二乗とか階乗とか、ついでにシグマなんかも計算してみる。

こういうことをちょっとばかりレクチャーする必要があるので、その予習である。

エクセルという便利な道具はあるが、筋道を追って考えるには手計算しかない。

逆数とかの言葉も久しぶりに使ってみる。

こういうことをビジネスパーソン向けに言うと、何を七面倒くさいことを言っているのかとなる。

できるだけ簡単に、簡単に、というのが世の流れである。

しかしながら、見た目は簡単だがその中身は恐ろしく難解というものがある。

パソコンだって使うのは簡単だが、スティーブ・ウォズニアックのように一から設計してつくるのは神業に近い。

なにごとも、お客さんには簡単に見えるが作り手側は相当の苦労をしている。

お客さん向けに簡単にしようとすると作り手に負荷がかかる。

簡単信仰が強い世の中は、作り手側の負荷がますますかかる世の中でもある。

かくして、「客」のときの負荷量の小ささと「作り手」側の負荷量の大きさのギャップが広がっていく。

昔はそのギャップはもう少し狭かったはずだ。

「ゲゲゲの女房」なんか見ていると、売り手も買い手も工夫しながら互いの生活をバランスさせている。

生活者としての工夫が、社会全体に活気を生んでいるような気すらする。

客の時にあまりに楽をしてしまうと、作り手側の時の発想を乏しくしてしまわないだろうか。

そんな懸念がある。

宮崎駿がiPadはマスターベーションだとか、オバマ大統領がデジタル機器は人間をアホにするとか言ったことも何となく分かる。

客としての「楽」要求ベクトルはこのまま続くだろうから、僕らは生活者としての苦労を進んで引き受ける姿勢が必要になる。

自動車が普及して人々がジョギングやウォーキングを始めたように、快適社会は能動的なトレーニングが必要とされる社会なのだ。

たまに役に立ちそうもない面倒な分数計算をするのも良いだろう。
幸之助翁と百福翁
経営の偉人から、現代に生きるわれわれが何を学ぶか。

先日、関西同友会の第1回NCB経営塾で、大阪が誇る経営の偉人、松下幸之助翁と安藤百福翁の創業の経緯をお聞きする機会を得た。

今となっては偉人でも、創業当時は僅かな成功の可能性に賭けた相当の変わり者である。

僕らは彼等が結果的に成功したからこそ、彼等から何かを学びたいと思っているのだが、学びの焦点はむしろ成功する前の時点に当てたい。

成功する寸前の状況を知り、そこから成功に至る要因を抽出し、それを現代のわれわれに応用することで、成功の確率を高めようという魂胆である。

成功と不成功の境目はなんだろうかという探索思考になる。

果たして、そんなものが少数の事例から帰納的に抽出できるのか?

普通に考えれば絶望的だ。

実証主義的なアプローチであれば、相当数の成功者の行動と不成功者の行動を比較し、有意な差を見つけることが必要になる。

ところが、今回の成功者のn数は2であり、そこから何かを学ぼうとすると別のアプローチを取らざるを得ない。

幸運なのは、不成功者(未成功者)のn数はすでに確保されていることだ。

不成功者(未成功者)一般の行動パターンは漠然と知識として格納されていることを前提として、そのパターンから逸脱した行動・思考を成功の要因とみなすことにしよう。

このアプローチは、大いに自分の主観に頼ることになる。

自分の既存の主観から逸脱したものが発見できれば、その発見概念に少しでも近づこうとする意識が働き、多少の自己変革につながるだろう。

さて、そんな前提の上で、松下幸之助翁と安藤百福翁である。

以下は成功者一般の普遍的知識を構築するわけではなく、ある特定の事例に感化された、極めて個人的な気づきメモである。(二人に共通するものもそうでないものもある)


1.会社勤めではなく、「事業を興す」という選択肢が自然にある。

幸之助は、病弱で会社を休みがちだった。体が弱いから、比較的自由に働ける事業をやる、という逆転の発想だ。

自己実現としての起業なんて力みは全くない。

自由な働き方としての事業、社会全体を上司とする、顧客を上司とする働き方の選択肢である。


2.10代の早いうちに「商売」を体験している。

当たり前だがMBAなんぞ出ていない。

中学生くらいの時期に奉公に出て、商売の精神を身につけている。

その位の時期に一度目の社会経験をし、二十歳くらいで自らの指針を持つ。

現代なら、大学を出て一度目の社会経験をし、30代・40代で次の指針を探す。

家庭があるからとの口実で冒険を封印する。

アルバイトとは違う、経営に寄り添う経験をなんとか10代にさせたいものだ。


3.技術は後からついてくる

幸之助はソケットのアイデアはあったが技術はまるでなかった。

百福は池田の家にこもってチキンラーメンを研究した。

それがあれば売れる確信はあったが、それを作る技術は全くなかった。

マーケット・イズ・キングである。

社会に生き、社会に貢献できるという信念が、技術の担い手を結果として呼び込むのである。


4.最初から明解な構想などある訳がない

端から見ると、起業は無謀な船出である。

最初から戦略などある訳がない。

事業規模が大きくなるに連れ、社会的責任を感じ、組織の器に見合ったものの見方ができてくる。


5.市場の環境により行動のタイプが異なる

幸之助は、エレクトロニクスというとてつもない成長産業にあって、どんどん製品を改良し、製品ラインを拡大していった。

新たな機能を開発することが、成長のエンジンだった。

百福は、食という、嗜好が保守的でいつの時代にあっても競合が激しい業界で、儲かる仕組み=ビジネスモデルを意識して経営をした。

理論肌の幸之助と、根っからの企業家の百福の違いもあるかもしれない。


さらに、お二人の共通点には、90年を超える人生を歩まれたこともある。

事業を拡げて後輩の活躍の場をつくり、長く元気に仕事を続けたいものだ。
今注目すべき企業
昨晩はなかむらさんと定例勉強会。

今注目すべき企業7社について、沿革と財務指標の変遷を調べる。

以下、備忘録(事実誤認、的外れ認識ご容赦ください)記します。


■ユニクロ

・フリース、カシミア、ヒートテックと強い単品商品で需要を喚起する。そのやり方はワコールに近い。ファッションと実用品の中間のポジション。他のアウターウェアメーカーには見られないやり方。

・アパレルは単一ブランドでは需要の限界が見えやすい。それゆえ、地域の拡大と他ブランドの買収に向かう。

・野菜事業のスキップにトライした経験があって今がある。事業清算後、その担当者は要職に就いているとのこと。そのような企業文化がすばらしい。

・スポクロなどのうまくいかなかった事業の試行錯誤なくして、「選択と集中」はない。チャレンジのない「選択と集中」はない。

・ユニクロがブランドとして一線を突破したのは、ファッションリーダーが雑誌記事で認めていったことが大きいのでは。「インナーはユニクロで十分」みたいな発言。新興企業は、工夫されたプロモーションによる突破が必須。ワコールは創業当時の阪急百貨店での「逆ストリップショー」。


■アップル

・97年の利益がどん底の時にスティーブ・ジョブスが復帰する。98年にiMacを出し、黒字化する。

・2001年にiPodを出すが、その年は赤字。2005年から劇的に売上と利益が伸びる。売上高当期利益率が10%超。

・この間の立て直しプロセス、ビジネスモデル・システムの変化についてもっと深掘りする。


■スズキ

・二輪車と四輪車を並行して進めてきた。

・ジムニー、エスクード、ワゴンRとスマッシュヒット製品あり。

・かつては二輪車の利益率が高かったが、最近では低下傾向。

・新興国に強い印象あるが、北米の落ち込みが利益への影響大。

・二輪と四輪、地域別の2つのセグメント情報を時系列に見て事業ポートフォリオを考える材料にしたい。

・トヨタ、ホンダとの比較も必要。


■ソフトバンクと楽天

・事業規模は一桁違う。

・ソフトバンクはダイナミックに事業転換してきた。ボーダフォン買収はH18年だが、孫氏は電話事業をかなり以前か
ら狙っていた可能性あり。

・楽天は「旅の窓口」「インフォシーク」「証券会社」などと機能増強を継続的に実施。企業規模と見合わない買収が特徴。

・日本のITベンチャーの両雄として、資金調達とキャッシュフロー、その背景にある成長期待、志などを研究したい。


■グーグル

・日本円換算で2兆円を超える売上。売上高当期利益率約25%。主に広告収入。

・電通と売上規模は変わらない。利益は圧倒的にグーグルが上。電通はCF枠の仕入れが多額。今更ながら、インターネットという使用料タダの社会インフラのすごさを感じる。

・98年創業からの歩みを今後も見ていくと、ネットに関する歴史観が得られるだろう。

・グーグルの歴史の英語サイトをグーグル翻訳しても資料としては使えないことが分かった。


■日本マクドナルド

・H16年に原田氏が社長になられてからの業績回復の軌跡を見る。

・当初「マックグラン」などの高級感訴求路線は失敗。これもユニクロ同様試行錯誤の経緯がある。

・「100円マック」「メガマック」の大衆路線で、客数を増やしていく。この低価格→客数増のぶれない戦略が注目点。

・アメリカから来た経営陣をいかに論理的に説得するかに腐心されたであろう。


今後、上記企業の関連映像なども見ながら、一つ一つ研究を深めていく。



類推力
なぜそうしようと思うのか?

その意図・目的は何か?

もっと他の可能性は考えられないのか?

このような質問はできる上司を装うには良い質問である。

自分は何も考えなくて良いからだ。

本当にできる上司は、その答えを準備してから、部下に対する教育的効果を狙ってこれらの質問をする。

相手の考えの浅さを指摘するプチダメだしなので、余りこれをやると煙たがられる。

さらに、自分の頭が切れると思っている部下が上司にこれらの問いを発する場合がある。

あなたの発言はロジカルでありませんよ、というニュアンスが伝わり、上司がカチンとくる。

アルバイト生でも、小生に対してこういう問いかけをすることがある。

小生の答えは、質問する前に自分で考えよ、ということだ。

当然自分の説明不足を棚に上げて開き直っているのだが、世の中において目的と手段がいつもきちんとセットされて指示されるわけではない。

上司の能力レベルもあるし、つべこべ言わずに迅速に作業してくれ、という場合もある。

どんな環境でも主体的に仕事を進めていくためには、言葉にされない状況をつかみ取り、目的を類推する思考が大事なのだ。

その類推力がないと、人間関係がギクシャクする。

コンサルタントという仕事においては、クライアントが言葉にできない意図を、的確に言葉にしてあげるという能力がとても大事である。

コンサルタントの教科書にはwhyを5回唱えるとか書いてあるが、誰彼構わずそれを実践すればいずれ仕事が無くなる。

「なぜ」というオープンクエスチョンではなく、「こういうことですか?」というイエス・ノークエスチョンを考える心がけが重要だ。

これはマーケティングリサーチの方法論と同じですね。

類推力のない言葉の応酬が知的な議論とはき違えないように、思いやりのある議論をしたいものだ。
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